2009年12月18日金曜日

『IMF:使命と誤算』


大田英明著『IMF:使命と誤算』を読む。オーソドックス新古典派にもとづいたIMFの処方箋が、いかに途上国の発展に負の影響をもたらしてきたかを、ラテンアメリカ、97-08年のアジア通貨・金融危機、それに今回の世界金融危機の分析をもとに明らかにした好著。IMFの批判であるものの,イデオロギーがちの新自由主義批判ではなく、それぞれの危機に対する研究にもとづいた批判は説得的。今年読んだ新書の中で一番の収穫かもしれない。

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