2011年2月20日日曜日

『財界の正体』


川北隆雄著『財界の正体』を読む。等身大の財界エリートを描くということで経団連等の経営者の中央3団体を描く。とくに面白いのは第3章であろうか。同章は、小泉政権下で財政諮問会議や宮内・規制改革会議において財界がどのように経済政策の過程に関与したかを描いている。とくに宮内規制改革会議のでたらめさを描いている点が面白い。自社の利害に関わる派遣業界の関係者が、派遣に対する規制制度を審議する会議に3人も入るというあまりにいびつな構成である。財界傍流宮内が引退後も、依然として厚顔無恥にマスコミに登場する某社社長の行動は恥も外聞もないか。

2011年2月15日火曜日

『マクロ経済学をつかむ』

竹田・小巻著『マクロ経済学をつかむ』
ミクロ経済学との統一性を重視し、重複世代モデルを基礎にしたマクロ経済学の教科書。2006年の出版と古いが、ちょっと変わったマクロ経済学の教科書として面白い。

2011年2月14日月曜日

Algan et al.(2011) Efficient and inefficient Welfare State

Algan et al.(2011) Efficient and inefficient Welfare State, IZA Discussion Paper.
・”信頼”が再分配需要を説明するにあたって重要な役割を果たすということを強調
・福祉国家の各国の相違—社会支出水準、透明度等の相違—を説明するにあたって、所得分布のような経済変数よりも信頼の効果を強調

(1)最初に、OECD各国の福祉国家水準と信頼の関係において、非単調的な関係を確認→3種類の福祉国家
(2)(1)の現象を説明する経済モデル:社会におけるシビック個人とアンシビック個人のシェアに注目したモデル
(3)信頼度変数はWorld Value Survey, 透明度はTransparency Internationalから。
(4)福祉国家需要(への支持)は、第4回ヨーロッパ社会調査のデータを利用

2011年2月13日日曜日

河村健吉著『影の銀行』


河村健吉著『影の銀行ーもう1つの戦後日本金融史ー』を読む。副題の方がこの本の内容を的確に示している。基本的な論調は経済・社会の金融化に対する批判にある。長年実務に携わって来た著者だけに金融技術にも詳しく、金融を学ぶ者にとって有益であるかもしれない。現実に裏打ちされた批判も興味深い。しかし、文章が硬く(文章表現が拙い?)、また、本筋から離れるエピソードが話の流れを見失わせることがたびたびある。通勤電車の中のお供としては退屈かもしれない。また専門的な金融用語のせいで、残念ながら、この手の知識を持たない読者を遠ざけてしまうかもしれない。

2011年2月11日金曜日

Green HornetとRED



B級娯楽映画を楽しむ。Green Hornetは期待はずれ。3Dもほとんど意味なし。客もほとんどいなく、世間は厳しい。REDはほぼ期待どおりで楽しんで観ることができた。だが、こちらも客はまばら。ターゲットとする年齢層が難しいかも。

2011年2月10日木曜日

World Bank Open Database

Stataモジュール:wbopendata
 世銀のデータベースからデータのダウンロードを可能にするモジュール。世銀のデータベースにはDoing Business, Education Statistics, Enterprise Surveys等が含まれる。1960年以降、256以上の国・地域をカバー

『経済学で使う微分入門』


川西諭著『経済学で使う微分入門』。微分に焦点を絞った経済数学入門書。ありそうでなかった入門書です。丁寧に説明されており、ミクロを学ぶ際には役に立ちそう。ということで推薦書の1つに追加。

2011年1月29日土曜日

旅の重さ

iTunesの映画レンタルから、昔観た映画を発見。「旅の重さ」。懐かしという思いと内容もほとんど覚えていなかったので、試しにレンタルしてみる。昔見たときの印象と随分異なり、今見ると、四国の風景は素晴らしいものの、それほど引き込まれず。報告書を書きながら、という問題もあるが。登場人物も風景も、いろんなものが失われているなあ〜。

2011年1月17日月曜日

Apple TV


自宅のTVがたまたまHDMIに対応していたことに気づき、Apple TVを購入。ケーブルを含め、1万ちょいということでコストパフォーマンスにも引かれ、決断。これまでiPadでみていたニュースや映画をテレビでも見られるようになり、ますますインドアに。面白いのはAirPlayである。iPadのビデオがそのままApple TVをつうじて表示可能.残念なのはどうやらビデオだけらしい。Keynotのプレゼン等も表示されたら良いのに。

iPadアプリにTED+subtitleが開発されている。これは文字通りTEDの講演を字幕つきでみることができるもの。とにかく、素晴らしい。最近のお気に入りはトースターのリバースエンジニア、これは笑えるし、こんな下らないことを真剣にやり、また、それが受け入れられるのが楽しい。

2010年12月28日火曜日

藻谷著『デフレの正体』


藻谷浩介著『デフレの正体——経済は「人口の波」で動く』を読む。生産年齢人口の低下が内需の不振を生み出しいると見る。ミソは成長率ではなく、絶対数でみるところにある。団塊の世代(およびそのジュニア)の就業人口の絶対数の変化が消費の不振、内需の停滞を生み出すというのは、かつて吉川洋氏が戦後の高度成長を世帯数の増加で説明したのと似ている。

いずれにせよ、現在の不況が景気循環に起因するものではなく、人口の波という構造的な要因に起因するものだとする論調は面白い。また、統計的な手法を使うこと無く、公表統計を丹念にフォローし、推移をまとめるだけで説得的な議論を展開しているのも参考になる。