ビジネス本ベストセラー『金融大崩壊ー「アメリカ金融帝国の終焉」ー』を読む。エピソードを織りまぜながら、資料で補強しつつ、アメリカ「金融帝国」の興亡を描く。さすが、売れっ子エコノミストだけあって上手い。上手に分かりやすく、しかも飽きさせずにサブプライム問題を説明している。
こうした、歴史小説的な表現はふつう書けない。
「ルービンはこうした日本やアジアで貯蓄が有効に利用されていない状態を見て、他国の貯蓄をアメリカのために利用しようと、どこかで考えたはずです。私の考えでは、それはアジア通貨危機の前後だっただろうと思います。アジア通貨危機の翌年の98年には、アメリカの1人あたりGDPは再び日本を上回るようになりました」(103ページ)。
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